今回は、「失敗」について紹介します。
- 失敗が続いて辛い
- 停滞期に突入している
- 何をしても失敗する
- やる気が出ない
- 失敗から学ぶ方法を知りたい
失敗は誰しもが、何をしても通る道です。
それを失敗として終わるのか、成功への過程と考えて次に繋げるのかでは大きな違いです。
この記事では、『なぜ失敗したのか』、『その本質は何だったのか』、日本人の失敗の例をまとめたので、失敗から成功に繋がる大きなヒントになると思います。
参考書籍:「超」入門 失敗の本質
書籍情報

<書籍情報>
「超」入門 失敗の本質
*著者:鈴木 博毅
*発行:ダイヤモンド社
*画像引用:Kindle
【はじめに】
人類最大の参事。第二次世界大戦
約80年前に、あらゆる戦争が重なり『第二次世界大戦』が勃発。日本人も多くの命を失いました。私は広島出身である為、原爆の恐ろしさは幼少期から教育を受けており、二度と起こしてはいけないものと考えております。
経験から学ぶ
しかし、過去の歴史や経験を、ただ『悲しい』とか『恐い』だけの感情で終わらせると、何を得る事は出来ません。
日本は戦争に負けた事実は残っています。
敗因は何だったのか、何が悪かったのか、ビジネスに置き換えた場合は次に活かす事は出来ないのか。過去の経験から学ぶ事をしなければ、同じ過ちを繰り返す事になります。
本質は何?
学ぶ事は大事と思う方は多くいらっしゃると思いますが、ただ結局何を学んだら良いの?と思う方もいらっしゃると思います。
この記事では、第二次世界大戦で敗れた日本の歴史を、あえて“失敗”と表現し、同じ過ちを繰り返さない為に本質から考える事をテーマに記述しております。
日本特有の文化や空気感等々、現代社会においても変わらず残っているものは多くありますので、日常の常識を疑う良い機会になるのではないかと思います。
戦争に関する内容が含まれますが、戦争の歴史を説明するものではなく、失敗から何を学ぶかをビジネス目線で記述しております。
わかりやすさ重視にしておりますので、戦争の内容に関する間違った表現がある場合はご了承ください。
【3つのまなび】
まなびを3つにわけてみたぞ!!
1.文化の問題

参考書式には、失敗の本質の要因は全部で7つと言われておりますが、大きく3つにジャンル分けして、簡単に解説します。
まず1つ目は日本の『文化』についてです。
①日本の組織の文化
日本の大組織をイメージしてもらうと、新商品や新サービス、また戦略案や意思決定等は、全て上層部が判断し、トップダウン方式で現場を動かす仕組みがほとんどかと思います。
そして、現場のスタッフは気合と根性を見せるものが評価され、結果が出ていても態度が悪いものは評価されないという文化が大企業こそ根付いていると思います。
戦時中も同様で、日本人は気合であらゆる地区の占領に成功しますが、ミッドウェー海戦から日本の戦況は大きく悪化します。
この一番の要因の一つに『レーダー開発』があげられます。
日本人は飛行機の操縦スキルで勝負しますが、アメリカ人はレーダー開発に力を入れました。
そうする事で、アメリカ軍は日本軍が攻めてくるのをかなり早い段階でわかるので、戦闘準備に時間をかける事が出来ます。
これは、アメリカ軍がトップダウンとボットムアップを使いこなし、最善策を考える事が出来たからです。
日本軍もアメリカ軍より高度なレーダー開発をしていたそうですが、上層部の権威主義と傲慢さで、レーダーは却下され、根性論で突撃し敗退してしまいました。
新しい戦略が生まれる場所は、結局『現場』です。
②新しいルールを作る
既存のルールが最適と思い、ひたすら従順に働くという事は、もしかしたら日本人の美学として考えられている方も多いかもしれません。
しかし、なぜ既存の指標を追い続ける事が正しいと思っていますか?
既存のルールがどうやって出来たのか、いつからあるのか、今後もこれでいいのか、等々疑う必要があります。
なぜなら時代は常に動いているからです。
上述した事例の様に、アメリカ軍は飛行機の操縦スキル向上ではなく、レーダー開発という機能向上にシフトチェンジしました。
日本人は一度うまくいった戦略をひたすら水平展開していき、敗退しました。
これは、本質を考えずに好事例にすがりついてしまった、わかりやすく悪い事例と思います。
現在も同様の事が起きていると言えますので、テレビ業界の事例を参考にイノベーションのポイントを解説します。
①既存の『指標』の発見
⇒テレビの高性能化
②敵の『指標』を無効化
⇒×日本製:高性能化を続ける
⇒〇海外製:顧客は一定以上の性能を求めていないと気づく
③『新指標』で戦う
⇒×日本製:高性能で高単価なテレビが売れない
⇒〇海外製:標準性能で低単価な製品が売れる
2.努力の問題

続いては『努力』についてです。
①戦略立案が苦手
上記の文化の問題に続きますが、決められたルールの中で、気合と根性が評価された社員が昇進していき、上層部に入ってしまった場合を想像してみましょう。
トップダウンに従う忍耐力や実行力は相当なものだと思いますが、新しい戦略をたてる事は出来るでしょうか??
戦略を立てるとしても、過去の経験から好事例を思い出し、水平展開するという事になると思います。
なぜうまくいったのかを分析しないまま展開していくことは、何も再現性が無い事です。
偶然生まれた勝ちパターンを練磨していくうちに、本質を見抜いたライバル企業に一気に逆転されてしまいます。
好事例をそのまま水平展開するのでなはく、本質を見抜き、再現性のある戦略立案が重要です。
②練磨が得意
日本には、武士道という文化があり、決まった型を何度も何度も反復し、気の遠くなる様な猛練習を重ね、型が体にしみつき、型を超えるマスターとなることが出来ます。
これはとても強く美しくカッコイイ文化で、剣道・柔道・空手等々が今でも日本で愛されているのはわかります。
学校でも計算ドリル、漢字ドリルから始まり、ひたすら練磨し体に身に着けていくという教育は当然という認識はあるかもしれません。
しかし、ビジネス的に見ると、努力には限界があります。
現状の2倍になる事は出来ても、4倍、8倍・・・100倍、と現実的に考えるとどこかで努力の限界は来ます。
ビジネスが一つのルールの延長線上で戦うのであれば、ひたすら練磨が有効な手段ですが、ルールを変えられると一気に弱くなってしまいます。
言い換えると、ルールを変えたものが勝つという事になります。
『土俵を変えてしまおう』という考え方が重要です。
3.空気の問題

3つ目は『空気』についてです。
①リーダーの失敗
理想のリーダーは、現実を直視し優れた判断が出せるかが重要となります。
現場から上がってきた情報を精査しなければいけません。
ここで問題になるのは、現場から上がってきた情報は必ず乖離が出るという事です。
現場からリーダーの耳に入るまでには、間に何人か入る事はよくありますが、人を通す度に自分の都合の良い解釈に変換され、ゆがんだ情報がリーダーに届きます。更にスピードも遅くなります。
様々な情報、知識、そして客観性と主観性を織り交ぜて作戦を構成し、適切なヒトの抜粋でチームを構成する。そうする事で、常に緊張感が生まれ、チームが強くなります。
良いリーダーと悪いリーダーのまとめを紹介します。
- 自分が信じたい都合の良い事だけを見る
- 他人を信じず理解しない
- 階級の上下を超えて他者の視点を活用しない
- 信じて動いたのに成果が出ず、現場に混乱を招く
- 意見を言っても聞き入れず、部下のやる気を奪う
- ゆがんだ情報を避ける
- 問題を知ることと、改善実施のスピードが段違い
- 誤った情報を基に立てた対策を見破れる
- 新たなチャンスの発見も見込める
- 現場スタッフとの意思疎通がはかれる
②メンタル面
空気に支配されてしまう事は、よく起きます。しかしこの空気とは何でしょう。
本来問題は複数あり、それとこれとは話が別と合意的に考える事が出来ても、いざ議論に入ると、ある権力者の一つの正論で、すべてのオセロの白が黒に変わる。これは現代社会でもいくらでも残っていると思います。
権力者の言葉や行動で、空気が発生する場面は他にも多々あります。それは以下ではないでしょうか。
こんな時は、早目の方向転換が必要です。
- 多くの投資をしたプロジェクトの撤退
- 未解決の問題から逃げる
- 建設的な問題を封じる圧力
- 理想や幻想を共有
放っておくと抜け出す事が出来なくなるくらい、溝が深まります。また、リスクを軽視してはいけません。
起こるかわからないものに対策するのはどうかではなく、起こりうる事に対策案を考える事は、不意打ちを避ける事が出来る唯一の手段です。注意する人が増えると、万が一の不意打ちに対抗できます。
対策していないと、万が一の不意打ちで計画が大きく狂うことになりますので、空気に支配されていると感じた場合は、要注意です。
耳が痛い情報をもってくる人物こそ頼りにした方が良いです。
まとめ
簡単におさらい
- 日本文化の問題を理解
- 努力の方向性を考える
- 空気に負けない考え方を身に着ける
ということで、今回は、
「【失敗する日本人】文化・努力・空気の問題を解説」
についてでした。
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