このブログでは、私の人生に影響を与えた書籍を紹介していきます。
本というのは、読む人によって解釈が変わる場合もあります。
なので、このブログでは、本の要約ではなく、
この本を読む目的について紹介します。
人生、その時々に応じて、様々な悩みがあると思いますが、
大体の悩みは本屋さんで解決出来ます。
その中で、私に行動力を与え、悩みを解決してくれた書籍を紹介します。
今回のテーマは、↓↓↓です。
私達は、当たり前のように資本主義の世の中で生活をしています。
何をするにも、基本的にお金が必要です。
反対に言えば、お金さえ払えば大抵の事は実現可能です。
売買の論理が、生活全体を支配しているといえます。
そこで、行き過ぎた論理について、
みなさんはどう考えますか?
という書籍ですね。
今回は、
「資本主義vs道徳」
というテーマにしましたが、
それをお金で解決していいの?
という、何でもお金で解決できる世の中の、
末路はどういうものなのでしょう。
明確な答えがあるわけではありませんが、
自分なりのルールや、
線引きがあった方が、
資本主義の世の中で生きていくためには、
いいのではないでしょうか。
<書籍情報>
それをお金で買いますか ~市場主義の限界~
*著者:マイケル・サンデル
*訳者:鬼澤 忍
*発行:株式会社早川書房
*画像引用:Kindle
資本主義とは・・・
一言でいうと、
「自由な経済体制」
のことです。
自分で好きなモノを、好きな様に売って、
お金を得ることが出来ます。
モノというのは、物理的な品物に限らず、
サービスという名の役務でも良いですし、
ツールを貸し出して得る使用料でもOK。
自分で会社を起業してお金を稼ぐ方法もあれば、
労働力の対価として賃金を得る、労働者という方法もあります。
それぞれが、自分の好きな様にお金を得るというのが、
資本主義ですね。
道徳とは・・・
善悪をわきまえて正しい行為をすることの総称です。
法律的なものではなく、
自発的にするもので、
これが答えというものもありません。
「モラル」とも言いますね。
○お金で買えるモノ
お金を払った対価として、
自分の欲しいものを買う。
当たり前のことですね。
商売人達は、みんながもつ、
あらゆる悩みを解決出来るように、
誰も思いつかない新しい商売を見つけて、
私達に提供していくれています。
それ自体は良いことですが、
例えば、「行列に割り込みが出来る商品」ってどうでしょうか。
そんなものある!?って思いがちですが、
実際にUSJでは、「ユニバーサル・エクスプレス・パス」といって、
別途料金を払えば、順番待ちをせずに、
アトラクションに乗れるチケットも販売されています。
その他の、変わったサービスとして、
アメリカでは、年間1,500ドル程度支払えば、
主治医の携帯電話番号を教えてもらい、
いつでも予約が取れるという病院も増えてきているそうです。
刑務所では、一晩82ドル程度を支払うと、
清潔で静かな独房に入る事ができる場所もあるそうです。
結婚式のスピーチを販売する、スピーチライターたるものも、
存在しているそうです。
この世は、ありとあらゆるものが金で買えます。
いつの間にか、それが当たり前になっています。
悪いことでは無い気もしますが、
結局、お金のある人達だけが恩恵を受けられる世の中になっています。
新しい商売をする場合、
平等で道徳心のある商売こそが、
これからは愛されるのではないでしょうか。
料金と罰金の違い
罰金と聞くと、
人に迷惑をかけてしまった。
ルールを破ってしまった。
などなど、悪い事をしてしまい、
その罪を償うもので、ネガティブなイメージをもちます。
しかし、お金に余裕がある人達の中では、
罰金と料金の境目がわからなくなってきています。
例えば、ある保育園では、
子どもの送迎に遅れる人が多いので、
遅れた人は罰金を科す事にした途端、
遅れる人が急増したそうです。
これは、お金を払えば遅れて良いという解釈になってしまった様ですね。
他にも、
道路でのスピード違反は、スピードを出しても良い許可料、
通行禁止の道路やバス専用レーンを通る違反は、通行料、
などなど
お金を払えばやっていい、
「罰金=料金」
という考え方になっている人もいるそうです。
お金で解決しようとする世の中の、
弱点かもしれません。
×お金で買えないモノ
どう市場が広がっても、
買うことが出来ないもの、
それは、「友情」や「愛情」、
更に、「賞」や「名誉」
といったところでしょうか。
友人に何かをお願いしたいなど、
ピンポイントの仕事であれば、
お金で買えるかもしれません。
また、Facebook等の数字的な友人であれば買うことが出来ます。
しかし、それは本当の友人とは言えませんよね。
「賞」や「名誉」もそうで、
トロフィーやメダルなど、形になったものは売買出来ますが。
その人が受け取った賞や名誉ついては、
売買のしようがありません。
そして、売買は出来るが、
するべきではないものもあります。
例えば、人間自体の人身売買、
養子という形で売られる場合も含みます。
また、人間の臓器も売買されます。
その先に幸せの無いものは、
売買されるべきではありません。
・世の中のほとんどのものは、お金を払えば手に入る
・どこまでをお金で解決するかは、自身の道徳心に委ねる
ということで、今回は、
「資本主義vs道徳」
についてでした。
答えの無い記事ですが、
私自身も、この資本主義の世の中について
考えさせられる書籍でした。
興味のある方は、こちらから↓↓↓